ED80Sfのレデューサを自作する

はじめに

ビクセンのR130Sfのレデューサを自作したのですが、 【これってED80Sfにも使えるんじゃね】と思い、合成焦点距離とバックフォーカス値を計算してみました。


合成焦点距離(f)の計算式は下記のようになります。
f = (f1 × f2) ÷ (f1 + f2 - d)

f1 = 望遠鏡の焦点距離
f2 = レデューサ(レンズ)の焦点距離
d = 主鏡からレデューサ(レンズ)までの距離


バックフォーカス(s)の計算式は下記のようになります。 バックフォーカスとはレデューサ(レンズ)から合成焦点位置までの距離のことです。
s = (f2 × (f1 - d)) ÷ (f1 + f2 - d)


ここで(測るのが面倒なため)ED80Sfのdの値をとりあえず535mmと仮定します。 この値はR130Sfのd≒585mmとR130SfとED80Sfの焦点距離の差(50mm)より、

d ≒ 585 - 50 = 535mm

としました。 とりあえずR130Sf用に制作したレデューサが使えるのかどうか判断するための計算なので、大雑把でもOKだと思います。

この値を元にED80Sfについて計算すると下記のようになります。

合成焦点距離 f
	f = (600 × 250) ÷ (600 + 250 - 535) ≒ 476.2mm
		476.2 ÷ 600 ≒ 0.794倍


バックフォーカス s
	s = (250 × (600 - 535)) ÷ (600 + 250 - 535) ≒ 51.6mm


バックフォーカス値 s がR130Sfのときと同じ値になりましたので、 R130Sf用に自作したレデューサは、そのままED80Sfに使えそうです。 縮小率もR130Sfのときと同じく0.794倍です。

というわけで、あとは実際にED80Sfでピント合わせができるかどうかということになりました。
では実際にやってみましょう。




目次

(1)比較的遠くのものを撮影して比較
(2)「プレアデス」と「アンドロメダ」を撮影して比較







(1)比較的遠くの物を撮影して比較

比較的遠くの物にピントを合わせて見たところ、上手く合わせることができました。
下の画像はレデューサ有りのときと無しのときの画像です。
またこの画像より縮小率を求めてみます。



レデューサ有り

画像



レデューサ無し

画像

2つの画像をダウンロードして実寸表示後、物差しを使って中央付近に写っている煙突(?)のような部分の先端の長さA・Bを測って計算しますと、

A = 77mm 	(43インチの液晶モニタで表示させました)
B = 95mm 	(        〃         )

倍率 = A ÷ B = 77 ÷ 95 = 0.811

となり、計算で得た0.794という値に近い数字を得ることができました。
なお、今回のテストでR130SfよりもED80Sfの方がピント合わせがシビアではないということが分かりました。

あと、「レデューサ」とは関係ないのですが【ED80Sfの画像はR130Sfの画像より奇麗だなぁ】と思いました。 R130Sfの方が【明るい】ので今まではこっちをメインに使っていたのですが、 カメラの撮影感度を上げるのとレデューサを用いることでなるべく露出時間を減らすことでR130Sfよりも奇麗な写真を撮れそうだと思いました。 なので、比較的大きな天体や銀河などを撮影するときには積極的にED80Sfを使っていこうと思いました。 もちろん小さな銀河などの場合はR130Sfの方が大きく写るので、こっちを用いることになると思いますが...




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(2)「プレアデス」と「アンドロメダ」を撮影して比較

自作レデューサを使用したときと使用しなかったときの写真の例です。 プレアデスとアンドロメダを撮影してみました。 画像の大きさと淵の方の星(コマ収差)がどのようになっているかをご覧ください。

撮影機材と条件
  望遠鏡 ED80Sf(ビクセン)
  カメラ D7500(ニコン)
  ビクセンap赤道儀でオートガイダー使用
撮影場所
  私の自宅前なので条件は良いとは言えません。
その他
  露出時間を短めにしたかったのでカメラの感度を少し高めにしました。





まずはプレアデスを露出時間違いで3種類です。露出時間はそれぞれ30秒、45秒、60秒です。

プレアデス1

ISO6400 露出30秒

左側:レデューサなし画像
右側:レデューサあり画像

上側:撮影した生画像
下側:適当に処理した画像

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プレアデス2

ISO6400 露出45秒

左側:レデューサなし画像
右側:レデューサあり画像

上側:撮影した生画像
下側:適当に処理した画像

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プレアデス3

ISO6400 露出60秒

左側:レデューサなし画像
右側:レデューサあり画像

上側:撮影した生画像
下側:適当に処理した画像

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次にアンドロメダを露出時間違いで3種類です。露出時間はそれぞれ30秒、60秒、90秒です。

アンドロメダ1

ISO6400 露出30秒

左側:レデューサなし画像
右側:レデューサあり画像

上側:撮影した生画像
下側:適当に処理した画像

画像 画像
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アンドロメダ2

ISO6400 露出60秒

左側:レデューサなし画像
右側:レデューサあり画像

上側:撮影した生画像
下側:適当に処理した画像

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アンドロメダ3

ISO6400 露出90秒

左側:レデューサなし画像
右側:レデューサあり画像

上側:撮影した生画像
下側:適当に処理した画像

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写真の出来は...実は手持ちのED80Sf、私の扱いが悪かったため状態があまり良くなくてレンズにシミみたいなものが付いているようです。 それが写真に写ってしまっています。 変なクロズミはそれですので気にしないで下さい。 でもレデューサを付けた方の写真にはすごく気になるようなシミはあまり写っていない感じです。 レデューサはシミにも効果あるのかな!?。 (それにしても、あ~ぁ、扱いが素人だったため勿体ないことをしてしまいました。 私も初心者レベルを早く脱出したいのですが、それまではこのED80Sfにも頑張ってもらいましょう)。

レデューサなしの画像と比べてレデューサありの画像はR130Sfのときと同様に、大きな減点となるようなところは無いかと判断します。 私個人としては充分に使えると思っていますが、お金持ちの方は純正のレデューサを購入することをお勧め致します。



そんな訳です。
この記事がどなたかのお役に立ってくれれば嬉しく思います。

(2022年1月記)




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